好きの反対は無関心 1/6

最悪の目覚めだった。何の夢を見ていたのだろう。目が覚めたのは8時6分頃。確か大学を卒業できなくなった、かなり現実味のある夢を見ていた。おまけに就職先も見つからなかった気がする。こんな自分大嫌いだ、こんな自分など生きてる価値がない、そんなことを思いながら目が覚めた。一日の始まり方としてかなり最悪な部類である。

 

大好きな二度寝をする気にはなれなかったので、自分のことについて色々考える朝が始まった。朝は頭が冴える。

 

理由はわからないが、自分の部屋があまりにも片付いていない理由について考え始めた。というかこのことについては自分の中でとっくに答えが出ている。それは自分の生活のために時間を使うことに価値を感じないからである。それならYouTubeを見たりTVerを見たりして時間を過ごした方が有益だ。つまり、自分の生活に無関心、関心は全て他人に向いているのである。またまた理由はわからないが、ここでよくある、「好きの反対は嫌いじゃなくて無関心」とかいうありふれた言葉を思い出した。名言の類の中では嫌いではない部類の言葉だ。とはいえそのことをあまり身をもって実感することはなかった。僕が唯一嫌いな人、元カノのことは大っ嫌いなのにめちゃくちゃ関心がある。だが元カノよりも嫌いなのが自分自身だ。そんな自分のことに無関心。なんだかしっくりきたところで一限が始まる時間になった。

 

そのあとはいつものように怠惰に時間を消していった。どうでもいい授業を受け、ダラダラと勉強を先延ばしにする。その後は予約してあった美容院に行く。テスト前に美容院に行くなんて如何なものかと思うかもしれないが、ここらで髪を染め直した方が気合いが入るのではないかという採算である。

 

だが採算は取れなかった。染め直した色が思ったより明るく、バイト先のおばさんに怒られないだろうかと気になってしまい気が気じゃない。まあ色はそれなりに気に入っているからまあいいか。

 

その後はいつものように、備え付け学習室ことガストに向かい、テキストとにらめっこする。いつもよりは進まなかったがちょっとは進んだのにまあいい。

 

帰ってからは何もしていない。作戦失敗だ。